オンダさんふたたび2003年3月

オンダ建築デザイン事務所の新聞のチラシを見た
テレビや雑誌でみる、建築家による家づくりなんて、こんな田舎には縁のないことだと思っていため 社名の「建築デザイン」に惹かれて内覧会に出かけた
行ってみて、オンダさんたちのお揃いの黄色いジャンバーを見て思い出した
2,3年前に、オンダさんが建てた家を見学したことがあった
そのときオンダさんが熱心にスーパーウォールの説明をしてくれた
今思えば、あれは2001年、オンダ建築デザイン事務所の新社屋ができた頃だったのだろう

見学した家はかわいらしい家だった
標準仕様というものはなく、施主さんの希望が盛り込んである家だった
そのまま帰ってしまうのは忍びなく、勇気を出して率直に「オンダさんに設計してもらって、オンダさんで建てないことになったら、お金かかるのかな?」 と、聞いてみると
「考えたプランを見てもらって、それから決めてもらっていいです、料金はかかりません」
との返事。ゲンキンな話、ちょこっと書いてもらうことにした

設計コンペ

敷地の条件・必要な部屋・希望の性能を書き出し、住宅雑誌から切り抜いた写真数十枚とともに持参した
これは新聞の記事で知った方法だが、希望の間取りを伝えれば、希望の家に100%近づくが120%にはならない
間取りを考えることを放棄して設計コンペを開く
そんなことに答えてくれるのは都会の建築家だけだと半ばあきらめていたのが、なんだか叶いそうな気がした
オンダさんのほかに2社のハウスメーカーにも同じものを持参した

オンダさんにとびついた2003年3月30日

オンダさんが設計図を持ってやってきた
家が四角くない、くの字型
道路からの間口が狭いので、3台の車を自由に出し入れできるように道路からななめに設計された木製扉つきの車3台の立派なガレージ
玄関から一番近いところに吹きぬけの広いリビング・ダイニング・キッチン、その中に畳のスペース
襖を2方向から引き出すと、リビングから独立して来客時にも大丈夫
その奥に親たちの寝室が2つ。廊下の向こうはお風呂と物干し場を備えた脱衣所
リビングのなかの階段を上がり、2階に寝室と予備室と納戸。トイレは1階と2階に。
ウッドデッキとベランダ付
ハウスメーカーからの設計図は先に届いていたが、パソコンで立体的に描かれた鮮やかなオンダさんの設計図にとびついてしまった

プラン1・2

プラン1は私たちの要望は全て盛り込んであった
なんといっても、親たちが気に入ってしかたない様子だった
「でもちょっと建ぺい率オーバーしているんですよね」とオンダさんは苦笑していたが、そんな事はどうでもいいことにさえ思えた。
夢みたいな家ができそうに思えた

翌週、法律的に建ちそうなプラン2ができた。しかし予算的に建たない。
2003年4月27日、オンダ事務所を訪れた。初夏のような陽気の日だった
まだオンダさんで建てるかどうかも決めていないのに、熱心に話を聞いてくれた
「このコンセプトで小さくして。ななめの感じは残して。」

プラン3を検討する2003年4月30日

プラン3がやってきた
小さくなってた。でもナナメ残ってる。雨雪にぬれずに車に乗れる
木製扉つきのガレージは2台分になったが、広い玄関前にあと2台は余裕で停められそうだ
玄関は来客用と家族用をパテーションで分けた。玄関からすぐ、リビング・ダイニング・キッチン
リビングの脇腹にななめに入りこんだウッドデッキ
リビングの隣はそれぞれの親の寝室、戸を開けておくと中の様子がわかる
吹き抜けのリビングから2階にあがるとオープンな廊下をくるっと回って、寝室・予備室・納戸、ベランダ。トイレは1階と2階に

初めて見るアイデア溢れる設計図、住みやすいのかどうかよく分からない
この家に住むシュミレーションを頭の中で繰り返し、なんか愛嬌があって住み心地いいかもと愛着が湧いてきた